メダカの学校はどこ行った?
昔はどこの川でも見る事ができためだかの学校。
この前久しぶりにめだかの学校が見たくなって近所の川を探しましたがどこにもメダカがいませんでした・・・。
“School of Japanese killifish,Katori-city,Japan” by katorisi
都会ではメダカがいなくなっているとテレビで放送していたのを見ましたが、徳島のような田舎でも少なくなっているんですね。
メダカの代わりにたくさんいるのがこの魚。
“Gambusia affinis” by NOZO
これはカダヤシ(タップミノーとも言う)という魚です。熱帯魚のグッピーのメスと酷似していますよね。
“Nihonmedaka” by NOZO
ちなみにこれがメダカです。よく見ると全然違います。
北米原産の魚ですが、名前から分かるように蚊の幼虫であるボウフラをよく食べるので最近話題のデング熱等、蚊を媒介した感染症対策の為に1910年代に日本へ持ち込まれました。
卵胎生(卵を胎内で孵化させて子を産む繁殖形態)なので繁殖力が強く(めだかは卵生)水生昆虫や稚魚、魚卵等何でもバクバク食べるので近年のめだか減少の要因のひとつと言われています(農薬の使用や生活排水、護岸工事などによる環境の悪化も要因)。
私が小学生の時にはメダカと一緒にこのタップミノーも教室で飼っていましたが、2006年に特定外来生物として指定されたので現在は輸入、販売、頒布、譲渡、飼養は制限されています。
人間の都合で持ち込んで繁殖させたにも関わらず、害がでたから用済みになり駆除対象にされた可哀想な生き物のひとつです・・・。
そんな事を思いながら家に帰ると・・・
庭にメダカがいっぱい!
でもよく見ると色が野生のメダカと違います。
白いメダカもいれば・・・
オレンジ色のメダカも(ヒメダカより赤みが強い楊貴妃メダカと言うらしい)。
母親が近所のおじさんに去年か一昨年に数匹もらったのを育てていたようです。特に興味がなかったので今まで知りませんでした(笑)
変わった色をしているメダカは人間が観賞用に品種改良して作ったメダカです。
メダカや金魚のような観賞魚を飼えなくなったからとか飽きたからといって川に放す人もいますが、他の外来生物と同じく品種改良されたメダカや金魚を川に放すと生態系を壊してしまうので絶対にしてはいけません。
案外知らない人もいるので気をつけましょう(母親も知りませんでした)。
プル「うちらも一緒やで!飼えんようになったからいうて捨てたらあかんで!!」
ここ数年アジアでデング熱が流行しており、各国がWHOと共同でカダヤシと同じカダヤシ科のグッピーを放す計画を立てているようです。
世界ではデング熱によって年間2万人くらいの人が亡くなっているのでその対策は急務なのだろうとは思いますが、グッピーがカダヤシのように疎まれるようにならない事を願います。
デング熱のニュースを見てふといろいろな事を思ったので記事にしてみました。
現在コメントは受け付けておりません。
現在トラックバックは受け付けておりません。